歴代モデルとバリオルーフ採用の5代目に迫る
“SL”はメルセデス・ベンツのモデルラインアップとしてはオープンエアというキャラクターゆえに本流ではないものの、ブランドの価値を高めて多くのファンから愛され続けるラグジュアリースポーツだ。第5世代となるR230型はシリーズ初の電動メタルトップを持つクーペ&カブリオレ。デビューから17年の濃密な歴史を振り返る。
メルセデス・ベンツのファンにとって、”SL”の称号は特別な存在だ。ラグジュアリースポーツとして、いつの時代もファンの目を魅了し続けてきた。
現在にまで続く”SL”の歴史が幕を開けたのは、1950年代半ばのこと。1952年にプロトタイプレーシングカーとして誕生した300SLこそが、称号を掲げた最初のモデル。当初はロードカーとして市販する計画はなかったが、モータースポーツでの活躍が報じられるとセールスを望む声は徐々に高まり、結果的に1954年のNYショーでロードモデル「300SL(W198)」を発表するに至った。