電子部品の作動や調子を左右する
平成以降のガソリン車やディーゼル車は、エンジン系はもちろんあらゆるところが電気制御されている。じつは配線はもちろん、電気系も他の部分と同じように経年劣化があるため、電気の通りが悪くなるとクルマの調子が落ちてしまう。この電気系パーツで低コストに簡単交換できるのが「ヒューズ」だ。
電気系パーツには、過電流が流れたときに本体を壊さないように、電流をカットするヒューズが付いている。つまり、電子制御系パーツに流れる電気は、必ずヒューズを通過しているわけだが、経年劣化で電気の通りが悪くなると当然電子制御系パーツの動作にも少なからず影響するのだ。
例えば、インジェクションというガソリンをエンジン内に噴射する装置。コンピュータが信号を送って噴射制御を指示しても、電気の通りが悪ければ最適な燃料噴射はできない。スパークプラグも同じで、電気の通りが悪ければ、点火スピード(レスポンス)が低下することがあるので、旧車や10万kmを超えているクルマはヒューズをチェックしてみるといいだろう。先端が焼けて電気の通りが悪くなっているケースがあるのだ。