タイヤブロックの高さが剛性を決める
一般道では摩耗して溝の浅くなったタイヤは危険なのですが、サーキット走行では逆に有利になります。それはなぜかと言えば、タイヤのブロックが低くなるほどに変形が少なくなる、というのが理由です。具体的には、カーブでタイヤのトレッドブロックに横方向の力がかかって変形した時、ブロックが低いほうが剛性は高いので、変形が少なくて済むからです。変形が多いとグニャリと歪みその分また元に戻る分も多く機敏ではありません。
タイヤのカテゴリーによってもブロックの高さは変えられています。例えば、乗り心地を重視したコンフォートタイヤである、ブリヂストン・レグノGR-XIは溝の深さが新品で12mmくらいあります。ところが高級車やハイパワーセダンが履くハイパフォーマンスタイヤになると7mm程度になります。もちろん自動車メーカーやタイヤの狙いによって溝深さは変わります。