2016年4月14日に発生した熊本地震から3年が過ぎました。現在もなお、約4万人の人が避難生活を続けています。そこにはさまざまな理由があるのですが、そのひとつには「住宅再建の遅れ」が指摘されています。人手不足で復興が遅れ、全壊または半壊した人が新たに家を建てようとしても工事ができないという課題に直面しているのです。
また、被災した方が高齢の場合は資金の調達も難しく、新たに家を建てることを諦めざるを得ないという状況もあります。そのため、避難生活を強いられる人や、これまで住んでいた家を捨て、新たな環境で生きていくことを選択するしかない人も多いのです。それが、地域や家族の「離散」へと繋がっています。
しかし、この「離散」は人だけでなく、地震後に「阿蘇くまもとシェルター」に預けられた被災犬たちにも影響を与えることになりました。新たな環境で生きることを強いられたのです。今回は、里親募集をすることになった2頭の犬のお話です。