毎年、春が来ると動物病院が混雑して大変になります。それはご存じのとおり、狂犬病予防接種とフィラリア予防対策のために、飼い主とその愛犬が通院するからです。しかし、狂犬病が発生していない日本で、犬の予防接種を受ける必要があるの? と思っている飼い主さんもいることでしょう。今回はなぜ狂犬病予防接種が必要なのか、その理由についてのお話です。
発症すると100%死亡する
狂犬病はウイルスを持っている動物に噛まれたり、目や唇などの粘膜を舐められたりすることで、狂犬病ウイルスが筋肉から神経に入り、最終的にウイルスが脳に達して破壊することで死に至る病気です。発症時には、すでにウイルスが脳を侵しているため、ウイルスの増殖を阻止する方法がなく、動物も人も100%死亡するといわれています。