歩行者が犠牲になる死亡事故は夜間に多発
「ヘッドライトはハイビームが基本」であるが、それに反対する意見も多い。しかし、それは果たして正しいのだろうか。じつは、可能な限りハイビームを使うのが正しいのである。
警察庁の統計によると、死亡事故は暗くなると増える傾向。とくに午後5時~7時の薄暮時間帯は明らかに事故が増える傾向にある。また、この時間帯では自動車と歩行者の死亡事故が圧倒的に増える(約4倍)になることも知られるところだ。なお、昼間の死亡事故では自動車と歩行者によるものは20%程度だが、薄暮時間帯は53%と半数以上になり、夜間でも45%と死亡事故の半分近くを占める。
その原因として考えられるのは「視界が狭くなっている」こと。たとえば信号のない横断歩道といったシチュエーション、昼間であれば渡ろうとしている歩行者を早めに認識できるが、暗くなってくると歩道のあたりまで目が届きづらくなる。そのため気付くのが遅れてしまう。つまり、早めに歩行者を認識することができれば死亡事故の低減につながることが期待できるのだ。