クラクションは鳴らしてナンボ
インドの道路で感じたのはまず、異様に近い車間距離だ。前後も左右も、とにかくインドのドライバーはクルマ同士の間隔を開けない。時には高速道路でもビタッと距離と詰め、前走車をあおるかのようにピッタリと後ろに付け、3車線の道を有効に使って5台の車が並び、「テールtoノーズ」「サイドbyサイド」の熱いデッドヒートが見られる。
彼らの車幅間隔はかなりの水準だと感心するが、よくみると車体にダメージを負っているクルマが多いので単なる勘違いかもしれない。
周囲との距離は短く、はたから見ればバトルをしているようにしかみえない(実際にはそんなことはない)のだが、逆にゆったりしているのが車線変更。ウインカーを3秒点滅させてスッと隣車線に移るのではなく、ジワリジワリと隣に寄せながら進路を変更し、気が付けば車線変更しているという感覚だ。そもそも、車線を守っていないケースも多いのだが……。 また、のんびりと言えば加速。現地ではエンジン回転を抑えた早め早めのシフトアップが常識で、加速もとにかくゆっくり(MTが主流)。どうやら燃費をよくする運転と信じて疑わないようだ。聞けば、AT車は「シフトアップが遅い」と言われてしまうのだという。