近年、食べたものを消化吸収する腸には、猫の健康を左右する大切な役割があることがわかってきました。腸内細菌を食事やサプリメントなどで活性化させることで、全身の免疫細胞が活発に動くようになり、健康を維持し、病気の予防にも繋がるといわれています。しかし、猫の腸内細菌については、あまり研究が進められていませんでした。「善玉菌を増やして腸内環境を整える」ことは、愛猫の健康寿命を延ばすためにも必要な要素です。
そもそも腸内細菌とは?
細菌が子猫の体内に入るルートは、母猫の産道、母猫やほかの猫との接触、外界のものを口にしたときの接触、食事などからとさまざまです。そして、付着した細菌が子猫の口や鼻の中、皮膚、生殖器などで増殖して、それぞれの場所に定着して常在細菌となります。そのうち腸の消化管内に定着したものを腸内細菌と呼びます。