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バブル期「最強」のデートカー! 4代で消滅した「ソアラ」の華々しい歴史とは

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日本を代表する「2ドア・ラグジュアリークーペ」

 ミニバンや4ドアセダンが主流の現代において、実用性の希薄な2ドアクーペなんて愚の骨頂と思うかもしれない。でも、クルマ好きにとって高級2ドアクーペは憧れであり、所有することはステイタスでもある。

 そんな歴代2ドアクーペのなかで、常に時代の最先端テクノロジーがいち早く投入されてきたトヨタの最高級ラグジュアリークーペ「ソアラ」。初代から“欧州の高性能GTカーに対抗できるクルマ”として開発され、先進性と高級感をあわせ持つ、贅沢なグランドツーリングカーを目指したトヨタのフラッグシップの一翼だ。常に時代の最先端テクノロジーがいち早く投入されてきたトヨタの最高級ラグジュアリークーペ「ソアラ」

【Z10】欧州車を目標に作られた革新の2ドアクーペ
(1981年2月〜1985年12月)

 1980年11月に開催された大阪国際モーターショーでプロトタイプモデル「EX-8」が展示される。その市販モデルとして登場したのがZ10系初代ソアラだった。プロトタイプモデル「EX-8」の市販モデルとして登場したZ10系初代ソアラ

 「未体験ゾーンへ」のキャッチコピーを冠して、直線基調のヨーロピアンテイストを感じさせるデザインは、空力特性も追求され、また高品質とハイテクを惜しみなく投入し、もはや国内ではなく欧州に追随できるようなクオリティで開発された高級パーソナルクーペだった。高速走行時の安定性を高める空力特性や、それに追随する足まわりの研究など、欧州の高級GTカーにも通用する速度域を前提に開発された初めての国産車といえるだろう。「未体験ゾーンへ」のキャッチコピーを冠して登場した初代Z10系ソアラ

 ライバル車の日産レパードが4気筒と6気筒の幅広いラインナップだったのに対し、ソアラは6気筒専用モデルとしてプレミアム感を前面に押し出し、高級スペシャリティカーの代表的存在になった。トップグレードのエンジンはクラウン用の2.8L SOHCをツインカム化した新開発の「5M-GEU」を搭載。フロント=ストラット、リア=セミトレーリングアームの足まわりに、日本車初となる4輪ベンチレーテッドディスクブレーキを装備した。プレミアム感を前面に押し出し、高級スペシャリティカーの代表的存在になった初代Z10系ソアラ

 内装では日本車初のデジタルメーター「エレクトリック・ディスプレイ・メーター」を採用。バーグラフのタコメーターとデジタル表示の速度計、その両脇には燃料計と水温計が配置される。ほかにも先進装備がてんこ盛りで、タッチ操作式のマイコン制御オートエアコンや、走行可能距離や到着時刻をマイコンで演算する「ドライブコンピュータ」を装備。シートを好みに合わせて調整するエア式のランバーサポート機能を装備した運転席シートも日本初となる。日本初のデジタルメーター「エレクトリック・ディスプレイ・メーター」

 1983年のマイナーチェンジでは世界初の電子制御式サスペンション「TEMS」を採用するなど、常に最新技術のテストパイロット的存在だった。その後、1985年のマイナーチェンジでは5M-GEUから3Lの6M-GEUに換装され190psにアップされ、テレビやメンテナンスデータを表示する「エレクトロマルチビジョン」が3.0GTリミテッドにオプション設定された。常に最新技術のテストパイロット的存在だった初代ソアラ

【2.8GTエクストラ】 ※代表グレード
全長/全幅/全高:4655/1695/1360mm
ホイールベース:2660mm
車両重量:1300kg
エンジン型式:5M-GEU
排気量:2954cc
最高出力:170ps/5600rpm
最大トルク:24.0kgm/4000rpm

【Z20】ハイソカーブームで人気爆発
(1986年1月〜1991年4月)

 注目を集めたZ10型からキープコンセプトのZ20系だが、曲線を取り入れたスタイルはさらに洗練され、横長の薄型ヘッドライトを採用した精悍なマスクは、近未来的な雰囲気を醸し出していた。「フラッシュサーフェスキャノピー」と呼ばれる球面形のフォルムは、全てのウィンドウに三次曲面ガラスを使って面一化されている。ラグジュアリー性とスポーツ性の融合を試みた美しいデザインは、先代を上回る反響を呼んだ。Z10系のキープコンセプトで登場したZ20系ソアラ

 エンジンは2L 直6DOHCの「1G-GTEU」を搭載する2.0GTツインターボが185ps、トップグレードの3.0GTリミテッドは国産最強のスペックを誇る3Lターボ、230psを発揮する7M-GTEUを搭載する。サスペンションは前後ダブルウィッシュボーンに変更され、トップグレードには電子制御式エアサスペンションを採用。Z20系ソアラのサーキット走行シーン

 インテリアでは、奥行きを感じさせる表示のスペースビジョンメーター、車両情報を表示するマルチコントロールパネルなどエレクトロニクス装備が注目を集め、3.0GT系にはエレクトロマルチビジョンも装備された。コクピットまわりのデジタル表示が先進性をアピールする2代目Z20系ソアラ

 その頃、バブル経済と共に盛り上がっていったハイソカーブームでは白のマークIIやクラウンなど4ドアサルーンと人気を二分して、デートカーと呼ばれる2ドアクーペが注目を集めていた。ミドルサイズのクーペが主流の中、ひときわ輝いていたのが高級ラグジュアリークーペのソアラだった。セダン全盛期の中でもひときわ輝いていた高級ラグジュアリークーペのソアラ

 若者から年配者まで幅広いファンを獲得し、とくに若者の間では女子大生に絶大な人気を誇ったデートカーの頂点に君臨する高級クーペとして、その存在感は大きかった。バブル景気の影響もあり、当時400万円を超える高価格だったにもかかわらず、Z20は総販売台数30万台以上という大ヒットモデルとなった。総販売台数30万台以上という大ヒットモデルとなったZ20系ソアラの内装 1989年3月には世界初となる電動メタルトップを装備した2シーターの「ソアラ エアロキャビン」を500台限定で発売した。Z20系は現在ではネオクラシックカーとして、人気が再燃していて、200万円を超える個体も珍しくない。今後はさらに値が上がっていきそうだ。今後さらに中古車価格が上がっていきそうなZ20系ソアラ

[3.0GTリミテッド] ※代表グレード
全長/全幅/全高:4675/1725/1345mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1500kg
エンジン型式:7M-GTEU
排気量:2954cc
最高出力:230ps/5600rpm
最大トルク:33.0kgm/4000rpm

元の投稿: Auto Messe Web
バブル期「最強」のデートカー! 4代で消滅した「ソアラ」の華々しい歴史とは

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