フォードのヨーロッパ進出をF1界のイメージアップで先導した立役者
モータースポーツに関心のある方なら、英コスワース社の名前はご存じだろう。時おりイギリスのエンジン・チューナーと紹介される例を目にすることもあるが、これは完全な間違いで、正確には自動車エンジニアリング会社と表現するのが正しい紹介になるだろう。創業から今日に至るまで自動車メーカーに深く関わっているコスワース、かい摘んでご紹介しよう。
F1の名門ロータスとともに発展
もともとはレーシングエンジンデベロッパーとして1958年に創業を始め、1967年に送り出したF1エンジンDFVの成功が、一躍コスワースの名を世界に広めたことはよく知らている。しかし、その優れた開発能力、技術力は、レーシングエンジンの開発にとどまらず、自動車メーカーの共同開発パートナーとしても非常に貴重な存在として高く評価されているのが現在の状況だ。