期待の星だった「初代ハチロク」
ある自動車雑誌が継続時に仕掛けた企画がきっかけとなってブレイクし、いまやモータースポーツの一角を担っているのがドリフトだ。後輪駆動車によるパワースライドは見ていて圧巻。盛んになるのも納得できるダイナミックな走りである。
この古くからあるレーシングテクニックを、一気に世の中に広めたのがコミック「イニシャルD」だった。主役は劇中の豆腐店で配達に使われていたスプリンタートレノ、AE86「初代ハチロク」だ。軽量コンパクトな車体にレスポンスの良い高回転型4バルブDOHCエンジンを積み、キビキビとした俊敏な動きが魅力の「1.6リッター(テンロク)スポーツ」として描かれていた。