東レがレースで世界最高峰へと技術を推進
あれは2013年でしたから、もうひと昔も前のことになります。国内屈指のレーシングカーコンストラクターである童夢が、創業者の林みのるさんから代替わりする際に、傘下にあって同社の重要な生命線のひとつとされてきたカーボンファイバーの設計開発を担当してきた童夢カーボンマジックの全株式を、カーボン繊維(いわば素材)メーカーのTORAY(東レ株式会社)が購入し大きなニュースになりました。モータースポーツとの関わりが旧くから強かった東レを少し振り返ってみました。
レース現場との接点はより強靭に
2013年、東レの傘下企業となり童夢カーボンマジックは東レ・カーボンマジックへと社名変更されることになりましたが、童夢でレーシングカー開発を担ってきた奥明栄さんが引き続き社長を続けることで活動内容にも大きな変化はありませんでした。実際に現在でも、人気のレースSUPER GTをプロモートしているGTアソシエイション(GTA)にGT500のメインモノコックやFIA-F4などを童夢を介して納入するなどの営業活動は継続されています。