猫を観察していると、ヒゲをよくピクピクと動かしています。ヒゲには何かの役割があるのかなあと思いながらも、あまり気にしていない飼い主も多いことでしょう。子猫のころはじゃれ合って遊ぶことが多いので、噛み合って、まったくヒゲがない子猫もよく見かけます。家のなかでもときどきヒゲを拾うこともあります。抜けても何の影響もないように思いますが、じつは猫のヒゲには大切な役割がたくさんあるのです。今回は、猫のヒゲの役割についてのお話です。
猫のヒゲは優秀なセンサー
猫のヒゲは口の周りだけでなく、目の上、顎の下、頬の左右などたくさんの場所から生えています。私たちが認識できるのは顔だけなのですが、じつは手や足にも短いヒゲが生えていて、猫の体には約50~60本のヒゲがあるといわれています。「触毛(しょくもう)」と呼ばれるヒゲの根元には多くの神経が集まっていて、ヒゲが何かに触れた際にはその神経を伝って情報が伝達されます。空気の流れさえも敏感に感じ取ることができる優秀なセンサーの役目をしているのです。猫がよくヒゲをピクピクさせているのは、そのセンサーを稼働させているということなのです。
ヒゲにはどんな役割があるの?
では、実際に猫のヒゲにはどんな役割があるのでしょうか?