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犬や猫を飼うにはこれだけお金がかかるという事実

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新型コロナウイルスの感染拡大で、世界的に犬や猫などのペットを飼う人が急増しています。感染防止対策として在宅勤務を推奨する企業も多く、ペットを飼いやすい状況になったことが大きな要因です。さらに長期化していることから、心の癒しを求めて「ペットを飼いたい」と考える人がますます増えています。

事実、動物保護施設の犬や猫に新しい家族が見つかったという情報も多く聞かれました。また、SBIプリズム少額短期保険会社のアンケート調査「コロナ禍におけるペットとのライフスタイルの変化について」では、コロナ禍で35%がペットを迎えることを検討し、20%が実際にペットを迎えたことから、ペット需要増を確認できる結果だとしています。さらに、迎えることを検討したペットのうち、犬が54%・猫が41%と大半を占める結果となったのです。

「これは運命の出会いだ!」「この子とは赤い糸でつながっていたに違いない!」など、犬や猫との素敵な出会いがあります。ペットショップやブリーダーから購入する、愛護団体や保護施設から里親になる、近所で拾ったなど迎え方はさまざまです。犬や猫との暮らしは心癒される素晴らしいもので、筆者は多くの方にオススメしたいと考えています。しかし、その後の飼育費用などを考えずに安易に飼い始めてしまうと「こんなに費用がかかるとは思わなかった」と、飼ったことを後悔し、手放したり捨てたりする飼い主も多いのです。今回は、犬や猫を飼う前に知っておきたい「かかる費用」について、じっくり解説していきたいと思います。


※各表の費用は筆者の独自調査による。関東圏の動物病院・ペットサロン・ペットホテル・ペットシッター各30店舗、大手量販店3店舗、日本ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査(2019年)を修集計

飼い始めに必要な費用

犬や猫を迎えると、まとまった費用が必要になります。健康状態を把握するための健康診断代、病気予防のための混合ワクチン接種代(初年度は2~3回、以降年1回)、犬の場合には狂犬病予防法により、市区町村への犬の登録と狂犬病予防接種(年1回接種)が必須です。そして、動物愛護管理法により「動物の所有者は動物が自己の所有に係るものであることを明示する措置をとる」ことが努力義務として明記されていますので、マイクロチップ装着代と登録代も必要となるでしょう。犬や猫などのペットには、人間のように保険制度がありませんので、動物病院によりその費用は大きな差があるのが現状です。

そして、飼育するための「生活用品」が必要です。【表1】を見てわかるように、選択する商品により価格は大きく違います。最低でも用意するのに約1万3000~1万5000円はかかると考えておいたほうがよいでしょう。中・大型犬の場合は、子犬時には小型犬サイズの用品で対応できても、あっという間に成長して使えなくなります。多少の費用はかかっても買い替えなくて済むように、最初から成長を見越したサイズを購入する飼い主が多いようです。

飼い始めてから毎年必要な費用

犬や猫は生き物ですから、フードやペットシーツ、猫砂などの消耗品は毎日必要です。【表2】のフードやおやつについては、日本ペットフード協会の調査による平均値の費用を記載していますが、価格は安価なものから高級志向のプレミアム食、療養食など選択する商品によって大きな差があります。もし、ウェットフードだけを与える場合には、単価が高いのでドライフードの約6倍の費用がかかります。そのため、併用している飼い主が多いようです。

また、若い時期は好奇心旺盛で、おもちゃを与えてもすぐに壊してしまうことも多く、頻繁に買い替えが必要となるでしょう。そして、ワクチン接種等はもちろんのことですが、犬だけでなく完全室内飼育の猫であってもフィラリアに感染したり、飼い主が外から持ち込んだノミ・ダニが猫に寄生してしまう場合があり、その予防や駆除の薬も必要です。そのほか、消毒薬や消臭剤などの飼育に関わる消耗品の費用も必要となるでしょう。

例えば、小型犬は平均寿命が約15年です。【表2】の毎年必要な費用の合計から換算すると、生涯で約138万~340万かかることになります。これに【表1】の飼い始めに必要な費用の合計を加えると、小型犬を飼うためには約142万~357万円が必要ということになります。しかし、これだけでは収まらないのが現実です。

そのほかに、かかるかもしれない費用

①毎月のトリミング代や洋服代

 毛が伸び続ける犬種の場合には定期的(月1回程度)なトリミング代がかかります。プードル、マルチーズ、ヨークシャーテリア、シーズー、シュナウザーなどがよく知られています。最近は、猫のトリミング(サマーカットなど)を扱う店も増えてきましたが、犬よりも施術自体が難しく、まだまだ扱う店舗が少ないのが現状です。そのため犬よりも高めの価格設定になっています。

また、小型犬を中心に洋服を着せてオシャレを楽しむ飼い主も多く、季節に合わせて10着以上を揃えていることもあります。体格に合わせて、オーダーメイドすることもあり、その場合にはさらに価格は高くなります。また、短毛・無毛種で寒がりの犬種・猫種の場合には必然的に洋服が必要となります。

②ペットホテル・ペットシッター代や電気代

 飼い主が旅行や出張などで留守にする場合には、ペットホテルや動物病院に預ける必要があります。また、自宅に来て世話をしてくれるペットシッターを頼むこともできます。ただ、初回登録料(1000円程度)や交通費も別途必要になりますので、ペットホテルに預けるよりも若干高くなるようです。犬や猫と一緒に宿泊できる宿も多いので、旅行であれば一緒に連れていく飼い主も増えています。その場合でも宿により1000~3000円程度の犬や猫の宿泊費は必要となります。

また、飼い主が外出する場合、季節によりペットの暑さや寒さをしのぐためにエアコンをつけたままにする必要があります。ペットを飼う家庭ではエアコンや空気清浄機などを常時稼働させていることも多く、当然その時期の電気代は高くなります。実際に筆者の自宅では3台のエアコン、空気清浄機、脱臭機、加湿器(除湿器)を24時間稼働させているので、1カ月の電気代は平均すると2万程度かかっています。

③しつけのトレーニング代

 飼い主自身でしつけができない、問題行動が見られるなど、場合によってはドッグトレーナーに頼む必要があります。1回であれば数千円で済みますが、依頼する内容や期間によっては数十万円かかる場合もあります。また、大型になるほどその費用は大きくなります。咬傷事故の防止などに対する意識も高まっていることから、費用をかける飼い主も増えています。筆者が愛犬のパピートレーニングを1カ月間お願いした際には、その費用は約10万円でした。

④避妊・去勢手術代や医療費

 避妊・去勢手術をすることで性格が落ち着いたり、防げる病気もあります。また、安易な繁殖や多頭飼育崩壊を防ぐためにも筆者は手術を勧めていますが、その費用は病院により大きな差があります。術前検査を多くする動物病院では、必然的に費用も高額になっているようです。また、去勢手術は日帰りがほとんどですが、避妊手術は開腹をするので、基本的に1泊2日の入院が必要です。そのため、去勢手術よりも費用がかかります。

そして、病気や怪我をした場合には、通常の医療に加えて、二次診療などの高度な医療も受けられます。その背景には、近年の獣医療の発展が見られます。しかし、その医療費は驚くほど高いのが現状です。いくつかの例を見てみましょう。

岐阜県本巣市に住む50代の会社役員トモミさんは、1歳になるメインクーンを飼っています。同居の犬や猫と遊んでいる最中に、左の後足を痛がり歩けなくなりました。かかりつけの病院でレントゲン検査をしましたが、詳しいことは専門医でないと判断できないといわれ、大学病院の整形外科を紹介されました。そこでの検査の結果、大腿骨を骨折していることが判明。すぐに手術をすることになりました。その医療費は約50万円でした。

埼玉県川口市に住む30代の会社員アイさんは、慢性腎不全になったエキゾチックショートヘアを看病の末に看取りました。猫の病状は一進一退を繰り返し、その時々の状態によりできる限りの治療を選択しました。長期間の治療にかかった費用は80万円を超えていました。その間は、自分のことよりも医療費を優先していました。

筆者も以前に大型犬であるボルゾイを飼っていたのですが、ドッグランで走っている最中に5㎝ほどの穴に足を取られ、右の後肢を粉砕骨折しました。かかりつけの動物病院に整形外科の専門医を紹介してもらい、手術をしたのですが、その医療費は約70万円。高額の医療費が提示されたときには「うわあ」と声が出るほど驚きました。

⑤ペット保険代

 どこまでの医療を施すかは飼い主より違いがあるとは思いますが、いざというときのためにペット保険に加入をしておくと費用に関してとても助かります。しかし、その掛け金や補償内容は保険会社によりさまざまです。補償内容に対して定率(50%・70%・90%)で規定の範囲内で補償するのが定率補償タイプ、補償内容に対して補償限度額まで実際にかかった治療費を補償するのが定額補償タイプです。また、掛け金の形態は、加入時から掛け金が変わらない完全定額制と加入時の年齢によって掛け金が変わり、その後も年齢に応じて掛け金が上がっていく変動制があります。

保険料を抑えたい飼い主は、手術に特化した保険プランを選択しています。筆者もこの特化型で、3歳のウイペット(中型犬)に対して90%補償プラン(支払限度額50万円、支払限度回数2回、賠償特約保険金額500万円)に加入し、月額1540円の保険料を支払っています。年間にすれば1万8480円です。もし、そのほかの医療費も保険対象とする総合型の70%補償プランにした場合には、月額3920円で年間にすれば4万5630円です。ペットの保険料も人間と同じくらいの費用が必要です。

⑥介護に関わる費用

 獣医療やペットフードの発展、飼育環境の変化などで、犬や猫も長生きをするようになりました。そのため、年をとると認知症になったり、寝たきりになることもあり、もし飼い主自身が看れなければ介護施設や介護サービスを利用することになります。しかし、それらの費用やペット用の介護用品は人間よりも高額で、介護が必要になればその費用も捻出しなければなりません。また、飼い主が高齢の場合、ペットが残されてしまうことを心配して「ペット信託」を考える人もいます。ペットに財産を残すことも必要なのです。

⑦供養やお墓に関わる費用

 昔のようにペットが亡くなったときに「どこかに埋めればいいや」というわけにはいきません。火葬をして、その遺骨をどこに収めるかを考える必要があります。葬儀会社によりそのプランや費用はさまざまですが、その費用も捻出しなければなりません。自分の所有する土地であれば埋葬することは可能ですが、ニオイの問題やほかの動物が掘り起こしてしまう可能性もあり、できれば避けたほうが賢明でしょう。

まとめ

犬や猫の飼い主から、「こんなにお金がかかるとは思わなかった」という言葉を聞くことがあります。実のところ、「飼ってしまえば何とかなるだろう」と安易に考えている人が多いのです。近年は犬や猫も長生きをするようになり、平均寿命は10~15年以上です。その間には前述したような費用が必要となります。ですから、ローンを組んで購入するなど、そもそも生活に余裕がない場合には、ペットを飼うことで飼い主の生活が破綻してしまうこともあり得るのです。今回のコロナ禍でも、突然収入が減少したり、絶たれたりした人が大勢います。

ペットと共に幸せな日々を過ごしていくためには、飼う前にしっかりと考える必要があります。飼育に必要な知識を得ることはもちろんですが、時間的にも経済的にも余裕があるのかどうかを冷静に判断することが大切です。それらの余裕がないのであれば、ペットに十分な世話をすることや愛情を注ぐことは困難です。そこに幸せを見出すことはできないでしょう。安易な選択でペットに辛い思いをさせないように、飼う前に立ち止まり、その「命」に責任を持った答えをだすことが大切なのです。

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