海外デザイナーが手掛けた個性的なクルマをプレイバック
クルマ好きなら誰にでも“子ども心にカッコいいと思ったクルマ”があるのでは? あるいはその当時は車名もメーカー名も知らないような、でも姿カタチに惹かれた、ササった……そんな存在のクルマ。“クルマ版原体験”とでも言えばよいか。幼いころの自分の体験や、過ごした街の風景のなかにあったそうしたクルマは、ずっと忘れじの存在だったりするものだ。
筆者の場合’60年代はちょうど物心がつき、いろいろなことに関心を寄せ始めた時期と重なる。さらに絵を描くことも好きだったから、そのころに街で見かけたクルマの絵を、親が用意してくれたカレンダーの裏などにかなり正確にササッと描いては、大人たちを喜ばせたりしていたらしい(今ならタブレット+ペンがあればOKだから、親に紙を用意させる苦労をかけなくて済んだだろう)。
国産車にもあったイタリアン・デザインを纏ったクルマ
そんな自分の記憶に照らしながら思い返してみてもそうだが、1960〜70年代にかけての日本車は皆、今よりもずっと個性的なスタイル、プレゼンスを発揮していて、見る者の目を楽しませてくれていたような気がする。日本のモータリゼーションの黎明期でもあり、渾身の作といえるクルマが次々と登場してきた時期でもあった。
そうしたなかで、ひと味違う趣を漂わせていたのがイタリアン・デザインを纏った日本車だった。のちに日本ではスーパーカーブームが起こり、フェラーリ、ランボルギーニなどのモデルが有名になったのに伴い、さまざまなイタリアのカロッツェリアも広く知られるようになる。ところが’60年代といえば一般に乗用車が普及し始めたころで、そのころのスーパーカーなどまだ雲の上の存在。けれどより身近な国産車のなかにも、じつは密かに(!?)カロッツェリア作のクルマが存在した。
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「コンパーノ」「コンテッサ」「ブルーバード」! 海外デザイナーが手がけた「ノスタルジック名車」5選