人気再燃GXブラザーズ ハチマルマークⅡ3兄弟【GX61 MARKⅡ】
終わりなきハイソカー・ブーム
80年代を風靡したハイソカーといえば、マークⅡ3兄弟が頭に浮かぶ人が多いだろう。高級さを備えたパーソナルセダンとして大ヒットを記録し、今なお根強い人気を誇るクルマだ。ハイソカー・ブームが巻き起こした、’80年代の醒めることのない熱狂を今一度味わおうじゃないか。
ベースカー | マークⅡ・ハードトップ ’80年型 |
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このクルマをひと目見て「街道レーサー仕様ね」と言われれば、そのとおり。
しかし、ディテールを見ていくと、コダワリのポイントが「街道ひと筋」のノリとは異なるコトに気付かされる。
オーナーのずっきサンがカスタム開始時に掲げたキーワードは、パーソナルカラーの「グリーン」と「SSRマークⅢ」。
それゆえ、愛車であるGX61の前期マークⅡの色に純正グリーンを選択。
そこに当時のトーニングカラー風のアレンジをライトグリーンで加えた。
グリーンに塗ったSSRマークⅢは、好きが昂じてファーストカーのベルエアにも履かせるほど。
実はずっきサン、ヒップホップ好きのローライダーなのだ。
そして、ローライダーのノリに起因するマークⅡのハイライトは、エングレービングが施されたホイールとステアリング。
ホイールは段リムのアウト側だけに彫り込まれ、カスタムのバランス感覚が冴え渡る。
ここで考えさせられるのは、抑えを効かせることの難しさ。
目指す仕様に沿ったテイストのものを組み込んでいけば、それらしく見えるのは当たり前。
しかしそれは、得てしてやりすぎに繋がり、望まないアクの強さが出てしまうコトも。
時代のごった煮の様相を呈して行きがちな’80年代モノ。
その中で、必要にして十分というラインがどこなのかを見極めることが、時代を超えてその仕様をリスペクトしている証といえる。
ずっきサンのマークⅡには、その心意気が潜むのだ。
今後のカスタムについて、「ピンストでありながら和風とわかるラインが作れないかと考えてます」という。
伝統の和柄を持ってくれば簡単だが、それはずっきサンが目指すピンストではなくなってしまう。
昔をリスペクトしつつ新しいモノを加える。
このバランス感覚こそが、このマークⅡを産み出したに違いない。
街道レーサーらしいアクセサリーはポールアンテナや吊り革など小物に抑え、DEデミオのスピリティッドグリーンメタリックで施されたナックルラインや、WiLLサイファのミドリで手描きされたリアコンビのスリットラインなど、ペイントで表現。従来のハイソカーとは異なるパーツチョイスに気を配る。
純正グリーンをベースに違和感を感じさせないツートンで魅せた戦略は成功。外観だけでも5種類以上の緑色を使用。ボディ色は後期クレスタのジェンティールトーニングのように見えるが、実は濃緑に挟まれたセンター部はC26セレナのナチュラルハーブ。帯の幅も純正とは異なるほか、細いラインも加えられ、比べてみるとかなり違う。
シンプルながら昭和臭さ漂う異空間に悶絶
購入時3万km台だっただけに室内のコンディションは超良好。運転席周辺は、定番の水中花シフトノブやシガーライター、花瓶なども徹底して緑色を選択。シガーライターに合わせて灰皿もつけるが、ずっきサンはノンスモーカー(笑)。そこに、アメリカンなハンギングダイスが同居し、和洋折衷な車内に。緑色に輝くTS-X60の脇に置かれているのは「クルマにポピー」。TWINCAM24のパロディステッカーなども自作だ。
徹底的な緑コーデはエンジンルームまで!
前期グランデの緑化された心臓は、6気筒シングルカムの1G-EU。レーザーαツインカム24・1G-GEUの登場は後期から。シングルカムはツインカムへの載せ換えが定石だったため、シングルカム搭載の個体がキレイに残存するのはかなりレアだ。ヘッドカバーはサイファからデミオのグリーンでグラデ。エアフロセンサーを塗った缶スプレーの蓋をインテークパイプに使用している。
リアフェンダーは、モールディングされているため一見ノーマル見えるが、片側50㎜ワイド化。SSRマークⅢは前9J、後11J。支える足は前が86用と純正ストラットの組み合わせ、後ろはエスティマ用を流用している。
【3兄弟のハイソな個性】オレたちのここを見ろ!!
インスタに流れてきたエンジンに惚れ、dpdesuo6_0に依頼したエングレービングは、ド直球のリーフ柄。街道レーサーにローライダーテイストを組み込むバランス感にセンスがあふれ出る。ホイールへの施工は、あえてアウターのみに抑え、パロディの「Oh! My駿河富士ワークス」が足元を華やかに彩る。
【オーナー】ずっきサン・31歳(静岡県富士市)
オーバーサイズなシャツを着こなすずっきサンは、愛車いじりのほとんどを自身でこなすハンドメイダー。「グリーン」と「マークⅢ」へのLOVEが強いあまり、足グルマのレックスはグリーンコーデに、ベルエアにはマークⅢをセットするほど。
芸文社 / カスタムカーvol.471
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元の投稿: 車 カスタムカー, 改造車 専門WEBマガジン | tuners(チューナーズ)
街道レーサー×ローライダーの融合懐かしくも新しいスタイル美に驚嘆【GX61 MARKⅡ】