サウンドアップの定番ユニット DSP最新事情!! DSP latest situation! no5
純正システムをベースにしたサウンド向上が可能なbitシリーズにハイレゾ対応の最新機が加わって、再び人気が高まってきた。最新のbit One HDからリーズナブルなbit Tenまで、bitシリーズの魅力を探ってみた。
オーディソンのbit Oneが登場したのは6~7年前だったか。
純正ヘッドユニットを残したまま、デジタルプロセッシングによる調整を可能にすることで、より良い音を実現するというコンセプトはヘッドユニットの交換が難しい輸入車や国産高級車などのオーナーには非常に理解できるが、高音質ヘッドユニットがあり、ヘッドユニットの交換がまだ容易にできていた時代では一部のニーズにとどまっていた。
それが今や、ヘッドユニット交換が難しいクルマがどんどん増え、容易にオーディオのグレードアップをしづらくなっている現状になっているほど。
それでも純正の音に満足できないという人は多いことだろう。
そんな時に役立つのが、ハイレベル入力に対応したデジタルプロセッサーといういことになる。
今の状況を見るにつけ、オーディソンには先見の明があったのは明らかだと思えてならない。
その後、オーディソンではbit Oneよりもリーズナブルなbit Tenとbit TenDを発売。これらに接続できるメディアプレーヤー、bit Play HDも発売し、bitファミリーの拡充を図る。
一方で、bitファミリーのほかにもDSPを内蔵したパワーアンプ、PRIMAシリーズをラインナップ。
純正ヘッドユニットをベースに手軽に高音質化を図るアイテムを取りそろえてきた。
そしてハイレゾが浸透してきた昨年、満を持して敢行したのがbit Oneのモデルチェンジ。
bit Oneの後に登場したライバルを研究し尽くし、自信を持って発売したのがbit One HDだ。
これら一連のbitファミリーの人気の秘密はニーズに合わせた商品ラインナップと取り付けや調整を含む、アフターサポートの力にあるといえるだろう。
たとえば、ハイレゾ音源を楽しみたいなら文句なしにbit One HDだが、そこまでは不要で純正システムの音がもう少し良くなればという人には、bit Tenで十分。
またデジタルものは思いのほか接続ミスをしやすかったり、取り付け直後のキャリブレーションを含む初期設定が難しかったりする。
そのあたりのサポートがないと、うまく能力を発揮できなかったりするのだ。
そこの点は、アルファオーディオ事業部のスタッフが丁寧にサポートしてくれるので心配はいらない。
その信頼性も、bitファミリーの人気を支えているといえよう。
bit One HD 18万円(税別)
●アナログ入力:ハイレベル12ch/ ローレベル6ch/AUX2ch
●デジタル入力:光(S/PDF)× 2(最大192kHz/24bit)
●プリ出力:13ch
●デジタルAD リンク1:8ch
●デジタルAD リンク2:5ch
●サイズ:幅233 ×奥行148 ×高さ43.6mm
気になるbitファミリーの音、聴き比べてみた!
ところでbit TenとbitTenD は思いのほか価格差が大きいが、bit TenDにはコントローラーのDSCが付属しているので、bit TenにDRCの金額を足すと価格差はそれほど大きくないことが分かるだろう。
いうならばデジタル入力の有無の違いと思えばいいだろう。
ただし、bit Tenはアナログ/デジタル入力を切り替えなくていいので、DRCがなくて操作してもいたって問題ないのだ。
使い勝手も純正のままで使用し、「ほかのプレーヤーを追加しなくていいならbit Ten」でいいし、「DAPなどの音源も聴きたいならbit TenD」という選択基準になるだろう。
このようにbitファミリーのアイテムが勢ぞろいすると、どうしても音を聴き比べてみたくなるのが、オーディオ好き。
千葉のカーオーディオプロショップ、サウンドエボリューション・ログオンに協力いただき、さっそくbitファミリーの音をいろいろと聴き比べてみた。
まずは旧bit Oneとbit One HDを聴き比べてみることにした。
これは、文句なしに最新モデルのbit One HDの勝ちだ。
bit Oneの発売から6~7年でデジタルデバイスはどんどん進化しているようだが、その進化ぶりが音からもはっきりと分かってくるのだ。
それだけではなく、bit One HDではアナログ部分もかなり改良されている模様。
bit Oneでは、やや音の線が細い印象だが、bit One HDには、それはない。
解像度も十分に高いし、わりと中域に厚みがあるようだし、ボーカルなども心地良く聞こえる。
それに比べると、bit Oneはボーカルが少しステージの奥に引っ込む感じに聴こえてくる。
とはいえ、けっして音が良くないわけではなく、あくまでbit One HDと比べてのこととなる。
続いてbit TenDを使っての試聴をしてみる。
同じくデジタルで入力した音源を聴いたが、これがかなり検討の範疇。
bit Oneと比べても、こちらのほうが好みという人がけっこういるかもしれないと感じる。
bit Tenはアナログ入力のみだから、アナログ接続で聴いてみたが、わりと透明度の高い音で、これも悪くない印象だ。
デジタル接続の音よりややふくよかになるが、これもユーザーの好みの問題で、こちらが好きとなる可能性も大いにありだろう。
bit Ten D 6万5000円(税別)
●アナログ入力:AUX2ch/ ハイレベル4ch
●デジタル入力:光× 1(最大96kHz/24bit)
●プリ出力:5ch
●デジタルAD リンク:8ch
●サイズ:幅191 ×奥行131 ×高さ34mm
bit Ten 3万8000円(税別)
●アナログ入力:AUX2ch/ ハイレベル4ch
●デジタル入力:-
●プリ出力:5ch
●デジタル入力:-
プロショップが語る オーディソンbitファミリーの魅力
今回の取材に協力してくれたサウンドエボリューション・ログオンの代表、小溝さんも一緒に試聴したので印象を聞いてみた。
まずはbitファミリー全体の印象から。
「bitシリーズは初代bit Oneの頃から太く厚みのある音という印象を持っています。
繊細さとかシャープさというよりは、押しが強い音。お客さんにもそう伝えています。」
次にbit One HDとの違いだが、「すべての音がグレードアップして品が出ましたね。
繊細さも加わってきた。bit Oneから乗り換えても調整に戸惑わないので、いいですね」 とのこと。
bit Tenはハイレベルアダプターの高級版的な位置付けで、あまり扱ってこなかったが、今回試聴してコストパフォーマンスの良さに気づいた様子。
「bit Ten Dなんかはアンプとデジタル接続するのにいいかもしれません。とにかく楽しい音を出すアイテムですよね」
芸文社 / カーオーディオマガジンvol.116
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元の投稿: 車 カスタムカー, 改造車 専門WEBマガジン | tuners(チューナーズ)
【DSP最新事情】コスパ高し!人気DSPオーディソンbitファミリーの魅力