『AMGメルセデス300 SEL 6.8』の勝利で
名チューナーとして世に名を馳せることに
今でこそメルセデスのサブブランドとして高性能モデルをリリースする「AMG(エー・エム・ジー)」は、1966年の設立間もない頃は二人の設立者が始めた小さなエンジニアリング会社であった。
その二人とは、「AMG」の社名にもある「Aufrecht(アウフレヒト=A)」と「Melcher(メルヒャー=M)」。両者の頭文字に地元である「Grosaspach(グローザスパッハ=G)」を用いたのが「AMG」の社名の起源である。
ハンス・ヴェルナー・アウフレヒトとエバハルト・メルヒャーは、ダイムラー・ベンツ社の開発部門でレース用エンジンの開発に取り組んでいた。
だが、同社は1955年のル・マン24時間レースでの事故をきっかけに、全てのモータースポーツ活動を中止。ちなみにダイムラー・ベンツ社とは、メルセデス・ベンツやメルセデスAMGを開発・販売する現在のダイムラー社の前身である。