警視庁などは3日、金融庁職員や銀行員を装い、還付金を受け取れるなどとうそを言って現金をだまし取ったとして、指定暴力団・山口組直系2次団体「二代目中島組」幹部、藤井幸治容疑者(56)や、組員ら7人を電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕した。
中島組組長は山口組に約50人いる「直参」と呼ばれる幹部の一人。警視庁は藤井容疑者らが特殊詐欺グループを統括し、一部が組の収入源になっていたとみている。藤井容疑者ら6人は容疑を否認、1人は認めているという。
組織犯罪対策4課によると、逮捕容疑は今年2月、東京都内の70代男性宅にゆうちょ銀行員らを装い「医療費の還付金を受け取れる」とうその電話をかけて、約150万円を詐取するなどしたというもの。これまでに逮捕した「かけ子」ら21人の一部が「中島組の幹部に詐取金が流れている」と供述したため、6月には組事務所を捜索し、裏付けを進めていた。