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警視庁など4都府県警の合同捜査本部は9日午前11時前、指定暴力団・山口組系「二代目中島組」幹部が主導したとされる特殊詐欺事件で、電子計算機使用詐欺の容疑で「山口組総本部」を捜査員ら約70人体制で家宅捜索した。
警視庁によると、特殊詐欺事件では主導的立場とされる有力暴力団幹部の立件に至る例は少なく、警察が山口組総本部を捜索するのは極めて異例。同庁は詐取した金が上納金として山口組に渡ったとみて、実態解明を進める。
捜査本部はこれまで、中島組幹部、藤井幸治容疑者(56)や組員ら7人を含む詐欺グループ28人を逮捕し、9日には共犯の疑いで住所、職業不詳の伊藤裕弥容疑者(29)を公開手配した。少なくとも85件に関与し計約1億円の被害を把握している。詐取金の流れを調べたところ、一部が上部組織の山口組に渡った疑いが浮上したという。