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福岡地裁で23日、特定危険指定暴力団・工藤会が関与したとされる一般人襲撃事件のうち2件の被害者側が、工藤会総裁、野村悟被告(72)=殺人罪などで起訴=や、工藤会会長、田上不美夫被告(62)=同=らに計約1億1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決があり、鈴木博裁判長は野村被告らに計6448万円の支払いを命じた。
一連の一般人襲撃事件で工藤会トップへの賠償を命じる判決は初めて。福岡県警が2014年に野村被告らを逮捕した「頂上作戦」で弱体化した工藤会にとって、民事上の責任も追及されることで経済的にも打撃となる。
2件の訴訟は福岡県警元警部銃撃事件(12年)と、歯科医師男性刺傷事件(14年)の被害者側が17、18年に提訴した。両事件では野村被告を含む計12人が起訴され、工藤会元組幹部の男らの1、2審判決で野村被告の指揮命令が認定されている。