サウンドアップの定番ユニット DSP最新事情!! DSP latest situation! no1
カーオーディオ最初の一歩といえばスピーカー交換が定石の一手。
しかし最近では比較的低価格で入手可能となったDSP導入も選択肢のひとつだ。
ただ、オーディオビギナーのなかには、DSPで何ができるのかピンとこない人もいるかもしれない。
そんなユーザーに向けて、DSPを取り入れることで音楽の楽しみ方がどのように広がるのか、純正システムをベースとしつつ、基本的な活用術をレクチャーしよう!
DSPによって純正システムの環境も改善されるスペックばかりにこだわりすぎる必要もない!
これからカーオーディオを始めようという人が、まず考えるのはスピーカーの交換からだろう。
安価なエントリーモデルへの交換であっても、適切な取り付けさえなされれば、音質は純正より確実に向上するはず。
とりわけ大音量で聴きたいという人には有効なチョイスかもしれない。
しかし、音量はそれなりでいいから、音質を重点的に良くしたいというなら別の選択肢が生まれてくる。
例えば、車内全体に音が充満しているみたいで、どうもぼんやりした感じに聴こえる。
もっとメリハリのあるサウンドが欲しいのに……、そんな場合にスピーカーより先にデジタル・サウンド・プロセッサー(以下、DSP)を導入してみる。
まずはカーオーディオの楽しさを知る入り口として、スピーカーは純正のままでもいい。
昔はラジオの音が聴ければ十分、というオマケ程度のものだったが、時代とともによりDSPによって純正システムの環境も改善されるスペックばかりにこだわりすぎる必要もない!
よりよい素材も用いて確実に性能アップしている。社外スピーカーはそれ以上に優れているというだけのことで、純正スピーカーでもそこそこ楽しめる。
そこへDSPを入れて全体のバランスを整えるだけでも、音質は確実に向上する。
DSPは各スピーカーのボリュームや再生帯域、そして音の出るタイミングなどをデジタル調整するのが主な役割。
上位機種になれば調整幅がより細かく調整できたり、高級な音質パーツが使われていたりするが、基本的な機能は変わりない。
下位グレードのものでも今や必要十分な性能は与えられているので、後はプロショップによる適切なセッティング次第。
最初のうちはあまりスペックなどは気にせず、自分の予算に見合ったもので構わない。
そこからさらにオーディオへの興味が深まっていった時に、改めてシステムを見直せばいいだろう。
車内の音響空間を補正して前方にステージを作り出す!
純正システムでも、それなりにサウンド面も考えてセットされているとはいえ、やはり軽量化やデザインなど、オーディオ以外の都合が優先されてしまいがち。
いい音に聴こえないとユニットの性能が低いからだと考えがちだが、スピーカーレイアウトを始めとする車内環境が与える影響も大きい。
例えばすべてのスピーカーが同じボリュームで同時に鳴っていたとしたら、運転席側のスピーカーの音のほうが早く耳に到達するし、音量も大きく聴こえる。
すると、極端な言い方をすると演奏しているステージが右側にあるように感じてしまう。
ホールにおけるステージと客席の関係性を理想とするなら、音は前方から聴こえてくるのが自然。
車内においてはダッシュボードあたりから音が聴こえてくるようにしたい。
そこでDSPの出番だ。
右スピーカーの音の出るタイミングを遅らせて、左右の音が同時に耳に届くようにしたり、あるいはレベル調整で右側のボリュームを下げてバランスをとったりなど、車内特性に応じてあれこれ調整しながらステージを前方に持っていく。
このようにDSPの機能を駆使して試行錯誤しながら、立体感のあるステレオサウンドを作り出していくのだ。
初めてのDSPはアンプ内蔵モデルから考えよう!
5chアンプを搭載した超小型DSP!
マッチ・M-5DSP 価格/9万円(税別)
DSP単体のユニットは上級モデルであることが多く、10万円前後までの普及モデルはアンプを内蔵しているものが主流だ。
現実的な価格でアンプまで手に入るのだから、エントリーユーザーにとってはむしろ好都合だ。
純正より高性能なアンプで、スピーカー1発につき1 基のアンプで鳴らすマルチシステムも可能となる。
音質面においても、よほどハイエンドを究めるつもりでもない限り、アンプ内蔵DSPに不満を感じることはないはずだ。
そんな優れた性能はそのままにどんどん小型化しているのが昨今の傾向。
マッチ・M-5DSPに至っては5ch分のアンプを内蔵しながら、なんと手のひらサイズ!
DSPの設置場所といえばシート下が定番だが、電動シートだと置けない場合もある。
しかしこれならグローブボックスやコンソールボックスにも収めることができ、置き場所次第ではケーブルを短く済ませてコストダウンにもつなげられる。
純正状態を崩したくないなど、スペースファクターを優先しても音質が犠牲になることはない。
iPhoneと比較してもこのサイズ! !
マッチは純正をベースとしたシステム作りがブランドコンセプト。純正をグレードアップする感覚から始められて、カーオーディオの世界にすんなり入りやすい。
【M-5DSPを使ったおすすめプラン!】初心者でも入りやすいスタンダードなシステム
マッチ・PP-8EQ 価格/4万円(税別)
DSPとの接続を想定したサブウーファーユニット。M-5DSPに接続ケーブルが付属しているので手軽に低音がゲットできる。
ヘリックス・B62C.2 価格/ 2万3000円(税別)
ヘリックスとマッチは同じドイツメーカーの兄弟ブランド。設計思想が通じているだけに音色のバランスも整合性がとりやすい。
システムのピークをどこに置くのか?それにより必要なch数が変わってくる
カタログを見たところで何が何やらさっぱりな細かいスペックは置いておくとしても、DSPを選ぶ上で内蔵アンプの出力ch数は考えておく必要がある。
2ウェイスピーカーを鳴らすだけなら4ch分の出力があればいいが、問題はその後の発展の可能性だ。
いずれシステムアップを想定しているなら、ch数の多いものをチョイスしておいたほうが対応力が高く効率的だ。
最初はそのつもりがなくても、DSPを入れて音質アップを実感すると、さらにユニットを交換・追加すればもっとよくなるんじゃないかと興味が湧いてくるのがオーディオの魔力。
もちろん後でch数が足りなくなったとしても、対応する方法はいくらでもあるので心変わりしても心配はないが、コストが余計にかかってしまうことはある。
綿密な事前計画まで立てる必要はないが、自分が描くある程度の完成形がもしあるのなら、漠然としたイメージで 構わないので事前にショップに伝えておくといい。
ショップはそれに合わせた提案をしてくれるし、インストール作業もシステムアップを考慮した無駄のない進め方をしてくれるはずだ。
【せっかく付いているリアスピーカーも使い切る!】リアフィルとしての生かし方
カーオーディオの世界では、リアスピーカーは鳴らさないのが一般的。
スピーカーが多いほど音がよくなるという話ではないからだ。
しかし、フロントスピーカーが鳴らしきれていない帯域を補うリアフィルとして活用する方法もある。
これは音を合わせるのが非常に難しいので、DSPあればこそのトライとも言える。
車内特性の影響次第で必ずしもうまくいくとは限らないが、ぴったりキマれば音の厚みが増し、豊かな空間の広がりが得られる。
例えばフロント2ウェイをAP8.9bitで鳴らしている場合、余っているchにリアスピーカーをつなぐ。
フロントスピーカーを交換していたとしても、リアはひとまず純正のままでもかまわない。
使いたい帯域の音だけが鳴るようにDSPで絞り込み、うまくキマればもうけもの。
うまくいかなければ使わなければいいだけのことだ。
またDSPがあれば、リアスピーカーを後席用とフロントのリアフィル用、2つのセッティングを切り替えることも可能になる。
同一サイズのボディに多彩なバリエーションをラインナップ!
オーディソン・プリマ
オーディソンの人気モデルであるプリマシリーズ。付属の設定用CDを使えば、車内特性のクセを取り除き、調整の土台となるフラットな状態を簡単に作り出すことができる。各モデルともDSPの調整機能においては基本的に違いはない。
様々なシステムに柔軟に対応可
AP8.9bit(8chアンプ内蔵)価格/10万円(税別)
8ch分のアンプを持つことで、3ウェイ+サブウーファー2発という本格的なシステムが構築できる。ほかにもミニバンにオプション設定されているようなマルチスピーカーシステムを鳴らしてしまうなど、スピーカーが大所帯となってもハブ的役割となり、これ1基でさまざまなシステムを完結させることができる。
しっかりした低音を求めるなら
Ap5.9bit(5chアンプ内蔵)価格/7万6000円(税別)
1ch分のアンプが加わったことでサブウーファーまで鳴らすことが可能に。各モデルごとにアンプの出力W数には違いがあり、このモデルがサブウーファー用の出力がシリーズ中もっとも高い。低音を重視したシステムを組むにはうってつけといえる。
システムアップはアドオン感覚で
AP4.9bit(4chアンプ内蔵)価格/7万6000円(税別)
フロント2ウェイを鳴らすだけならこれで十分。低音が欲しければアンプ内蔵のパワードサブウーファーをつなぐ出力もある。3ウェイ化には外部アンプを用意するなど、ユニット追加によってシステムを拡張していくことができる。いずれ使ってみたいと狙っているアンプがあり、それまでのつなぎ役としてもアリだ。
【AP8.9bitを使ったおすすめプラン!】上質な車内はそのままにBMW専用システム
ブラム・BMW100S 価格/4万2000円(税別)
ブラム・BMW200XF 価格/4万6000円(税別)
ブラム・BMW100C 価格/2万4000円(税別)
新興ブランドながらすでに高い評価を得ているフランスのブラムには、トレードインで装着可能なBMW専用のスピーカーシステムがラインナップされている。フロントは2ウェイセパレートの100S、リアスピーカーはコアキシャルの100Cに交換し、サブウーファーまで含めてすべてAP8.9bitで鳴らしきってしまう。
音の動きを聴き取ってDSPの働きを理解してみよう!
DSPを装着しても、実際の調整は周波数の測定器などを用いて行うことが多いため、これはプロショップのお仕事。
使いこなすことのできないライトユーザーにとってはDSPの働きがなかなか実感しづらいところがある。
そこで調整という意味合いではなく、DSPをいじって音の変化を聴き分けてみると理解しやすいかも知れない。
ゲインやクロスオーバーは最悪だとスピーカーを壊すことにもつながりかねないので、迂闊に手は出さないほうがいい。
しかしタイムアライメントであれば、音の出るタイミングをずらすだけなのでダメージはない。
リスニングポジションからスピーカーまでの距離を入力するのだが、この値を少しずつ変えてみて、音の聴こえてくる位置が移動していくのを注意深く感じ取ってみよう。
ホームオーディオに例えるなら、スピーカーの向きをあれこれ変えてみるようなもの。
音の動きによって、DSPが何をしているのかが体感できると同時に、音作りへの関心もきっと強まっていくはずだ!
トゥイーターのタイムアライメントの入力値を変えれば高域が左右に移動しているように感じられる。ミッドバスであれば低域がアーチ状に移動していくイメージだ。なお、ショップが設定した状態はメモリーしたうえでトライするように。
ハイレゾ音源にはいかにして対応すべきか?
今や多くのDSPがハイレゾに対応しているが、掘り下げるといろいろ難しくなってくる。
詳しいことはよくわからないけどとりあえずハイレゾも再生できるようにしたい、というのであれば「AT-HRD1」を用意するのがもっとも安価で確実な対応策だろう。
これを介してハイレゾ音源をDSPに直接入力することで音質的に有利な再生が行えるのだが、DSPと音源のスペックを正しく把握していないと、再生できない曲が出てくることもある。
そこで一番間違いないのがハイレゾ音源を同機でアナログ変換する方法。
これならスマホやDAPが再生できる音源であればなんでも鳴らすことができる。
音質的なロスは生じるものの、一般ユーザーが気にするレベルではない。
最初のうちは扱いやすさを優先して楽しく音楽を聴いてほしい。
オーディオテクニカ・AT-HRD1 価格/1万5000円(税別)
デジタルトランスポートD/Aコンバーター。これまでAT-HRD5が担ってきた役割をはるかに低価格で実現可能に。ハイレゾ音源をシステムに応じてデジタル、もしくはアナログに変換し、車内でもハイレゾが再生できる環境にしてくれるユニットだ。
【DSP1.8を使ったおすすめプラン!】W i – F i対応D S Pで制御する3ウェイ入門編!
レインボウ・DSP1.8 価格/15万円(税別)
こちらはアンプを持たないDSP単体モデル。何よりの特徴はWi-Fiに対応し、スマホやタブレットを使った調整・音楽再生がケーブル不要でスマートに実行できる点だ。
JLオーディオ・XD600/6v2 価格/12万6000円(税別)
サブウーファーレスの3ウェイということで6chアンプをチョイス。このユニットであればサイズもコンパクトなので、取り付けスペースにも頭を悩ませずに済む。
MTXオーディオ・IP663 価格/7万5000円(税別)
3ウェイを身近なものにしてくれる入門編としてはうってつけのコンポーネント。トゥイーターとミッドレンジがドッキングした独特の構造は音作りの面でもさまざまなメリットがある。
【取材協力】MOBILE SOUND TECHNOLOGY【モービル・サウンド・テクノロジー】
東京都西多摩郡日の出町平井15-14
Tel.042-588-5561 営業時間/10 ~ 20 時
定休日/水曜 https://mst24.com/
圏央道・日の出ICそばに広々とした店舗を構え、オーディオのみならずワンオフ加工からタイヤ、車両の販売までカーライフをトータルでサポート。USの最新モードにも目を光らせつつ、自由な発想でオリジナリティーにこだわったカスタムを展開している。
代表/小川サン
芸文社 / カーオーディオマガジンvol.116
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元の投稿: 車 カスタムカー, 改造車 専門WEBマガジン | tuners(チューナーズ)
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