大阪地裁は17日、覚せい剤を製造することができる液体を多量に所持していた男に対し執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
判決によると、大阪市鶴見区の金属加工業、横谷勝己被告(60)は、覚せい剤を製造する目的で、昨年9月から12月にかけて自宅に止めた車の中に、化学反応によって覚せい剤に変えられる液体「t-BOC・メタンフェタミン」約14.5キロを所持していた。今回摘発された量だと覚せい剤7.8キログラム、末端価格約5億円分相当になる。横谷被告は起訴内容を認めていた。
17日の判決で、大阪地裁は「所持していた液体は多量で、実際に製造の準備を進めていた」と指摘。一方で「暴力団関係者などに利用され液体を保管していたが、被告人は成分すら分かっておらず、実際に覚せい剤を製造できた可能性は低い」とし懲役3年、執行猶予5年を言い渡した。