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刻々と跳ね上がる入札価格。RMサザビーズのロンドン・オークションで、その数字が200万ポンド(邦貨換算約3億7000万円)に迫ろうかという時、一瞬の静寂の中でハンマーは振り下ろされた。落札価格196万2500ポンド(同3億6306万円)。今回のオークションで最高値となる価格で落札されたのは、1990年式の「フェラーリF40」だった。
諸説はあるが1315台生産されたF40
それがフェラーリの創立40周年を記念して、1987年に発表されたモデルであることは誰もが良く知るところ。総生産台数は諸説あるが、RMサザビーズでは1987年から1992年にかけて1315台が生産されたと、カタログで紹介している。もちろん現存するF40は、これよりさらに少ない数であることも常識に近い。
1200kg強という軽量さに加え、478psを絞り出すF120A型と呼ばれる2936ccのV型8気筒ツインターボエンジンの組み合わせは時にトリッキーな挙動を生み出し、多くのF40はジャンクとなる運命を辿らねばならなかったからだ。
F40の基本骨格、すなわちフレームワークは直接の前身ともいえる288GTOと比較するとまったくの新設計といってよいほどのものだ。エンジンコンパートメントなどには補強のための新しい部材が追加され、フロアやドアストラットカバー、ファイアーウォールなどがこのフレームに組み合わされ、強固なキャビンが形成される。
パワーユニットやサスペンションは、このフレームとサブフレームにマウントされ、各々の機能を果たす仕組みだ。のちに誕生するF50では、エンジン自体をカーボンモノコックに剛結し、それをも構造体の一部として使用するエンジニアリングが採用されているが、F40の時代にはそれはまだ市販車で実現するには時間を必要とする構造だった。それでもF40のフレームは、走行中にかかるストレスのほとんどを負担する。その結果ボディパネルには軽量なカーボンケブラーなどの複合素材を使用することができた。
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3億6000万円で落札されたフェラーリ「F40」 クラシケも取得した素性の良い跳ね馬の市場価値を裏付ける1台でした