メーカー公認で作られた化け物マシン
販売されるクルマの主体がセダンからミニバンに移り、市民権を得てからかなりの時間が経った。その間に数多くのミニバンが生まれたが、高級ミニバンの中にはパワフルな多気筒エンジンを搭載して、力強さをアピールする車種もある。
でもこの世には、一般的な「速いミニバン」のレベルをはるかに超越した、とてつもなく強烈なミニバンが存在する。それが1994年のパリサロンで発表された「ルノー エスパス F1」だ。コンセプトカーで市販はしていないが、名前に「F1」という文字が入ることからわかるとおり、F1マシン用エンジンを搭載した「バケモノミニバン」として、当時大いに注目を浴びたクルマである。