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フェラーリやGT-Rのボンネットにある「三角」! アメリカの科学力が生んだ由緒正しい「穴」だった

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ジェットエンジンを搭載する航空機のために開発された

 カスタムカーやレーシングカーに興味を持つ人なら、一度は聞いたことがある『NACAダクト』なるパーツ。要はエアインテークのひとつだが、発祥はクルマじゃなく飛行機なのだ。その成り立ちや使用例を調べてみよう。

 ダクトと名付けられているおかげで、どんな目的のパーツかは分かる。でも『NACA』がいったい何なのかを知っている人は、クルマ好きといえどもそう多くないだろう。答えはアメリカ航空諮問委員会という組織の略称で、英語で表記すると『National Advisory Committee forAeronautics』となり、日本では「ナカ」と呼んでいる人も多いが、正式には「エヌエーシーエー」とアルファベットごとで区切る。日産GT-R NISMOに標準装備されたNACAダクト

 NACAは航空工学の研究などを行なう政府機関で、1958年に解体されスタッフや資産は有名な『NASA』へと引き継がれた。こう説明すれば誰もが想像できるとおり、NACAで開発されたパーツだから『NACAダクト』というワケだ。飛行機に採用されたNACAダクト

 同様のアイテムは他にいくらでもあるが、NACAダクトは上部が三角形で下に行くほど太い独特の形状で、入り口は長方形というのがイチバンの特徴といえるだろう。本来はジェットエンジンを搭載する航空機のために開発され、実機に採用されたケースはそれほど多くなかったものの、現在も旅客機やヘリコプターの一部でNACAダクトを見ることができる。ヘリコプターのドアに採用されたNACAダクト

 歴史の表舞台に立たずして消えると思われたNACAダクトだが、意外にも注目したのはレーシングカーのエンジニアたちだった。航空機とは速度域がまったく異なるためプラス方向に強く働き、また当時は風洞実験の施設が今ほど整っておらず、コンピューターを使ってのシミュレーションも限界がある。ザウバーC9の風洞実験の様子

 そのため最新の設備で莫大な予算をかけて完成させたNACAダクトは、レースのエンジニアにとって魅力ある存在だったことは想像に難くない。テストしたら外気の効率的な導入や空力に大きな効果があり、NACAダクトは一躍レース界で脚光を浴びる存在となった。以降は市販車のスポーツモデルにも採用が相次いだ。NACAダクトとは

 有名どころではBNR34・スカイラインGT-R。2000年に実施されたマイナーチェンジ以降の後期モデルで、グレードは『VスペックII』のボンネットに用いられている。日産スカイラインGT-R34のVスペックIIもNACAダクトが採用された

 輸入車でよく知られているのはフェラーリのF40で、ボンネットにふたつ並んでNACAダクトを装備。さらにドアパネルやその後方にも大型のNACAダクトがあり、性能は当然としてデザイン面での美しさにも寄与した。デザイン面でも美しいフェラーリF40

 なおカーボンやFRPの汎用品も多く出まわっており、加工すれば愛車のボディに埋め込むことも可能。冷却に空力にドレスアップと効果も様々なので、興味がある人はゼヒ愛車に『NACAダクト』を装着してみよう!NISMOのアフターパーツとしても販売されているNACAダクト

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フェラーリやGT-Rのボンネットにある「三角」! アメリカの科学力が生んだ由緒正しい「穴」だった

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