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東京地裁(香川徹也裁判長)で14日、対立抗争で指定暴力団・住吉会系組事務所のビルに拳銃の発砲を指示したとして、銃刀法違反罪などに問われた指定暴力団・稲川会系「十一代目堀井一家」総長・菅谷等被告(59)ら、幹部5人の裁判員裁判での判決公判が開かれ、香川裁判長は「実行犯が幹部の指示に基づかず発砲した疑いが残る」として、いずれも無罪判決を言い渡した。
東京地方裁判所
菅谷被告らは2016年12月、実行役の組員に指示して、新宿区大久保の住吉会系組事務所のビルに拳銃3発を発射しシャッターなどを壊したとして起訴された。
裁判の争点は、組員3人が総長・菅谷被告や幹部と意思を通じて犯行に至ったかで、香川裁判長は、「総長らの意思とは関係なく発砲に至った可能性が否定しきれず、解明されていない点も多い」と述べたうえで、「立証責任は検察官にあり、【疑わしきは被告人の利益に】との刑事裁判の原則を踏まえると、被告人らが犯行について意思を通じ合って実行したとまではいえない」として、検察側主張を退けた。
検察側は住吉会系組織による薬物密売が抗争の発端となり、菅谷被告や幹部らが拳銃を準備し、実行役3人に報酬を渡したと指摘、5人に懲役15~12年を求刑し、一方、弁護側は「突発的に単独で犯行に及んだ」と無罪を主張していた。
元の投稿: 暴力団ニュース~ヤクザ゙事件簿
「疑わしきは被告人の利益に」 稲川会系「堀井一家」総長ら5人に無罪判決