福岡県警は12日、今年5月に医療法人の男性理事長から現金3000万円を脅し取ったとして、2006年5月に組織を引退している指定暴力団・道仁会の二代目会長・松尾誠次郎容疑者(77)と、松尾容疑者の運転手を務める熊手保彦容疑者(77)、会社員の男(73)の3人を恐喝の疑いで逮捕した。
松尾容疑者ら3人は今年5月16日、医療法人の男性理事長(70)に電話で「不動産売買の話がある」などと言って、大分県にある松尾容疑者の別荘に呼び出したうえ、過去の事業を引き合いに出して理事長の背後からひも状のもので首を絞めて脅し、4日後の20日に現金3000万円を脅し取った疑いが持たれている。
首を絞められた際に理事長が抵抗すると、松尾容疑者らは「アンタのせいで10億円もらい損ねた」「抵抗するなら切れモノ(刃物)を持たせるか」などと脅したとされ、理事長が6月、県警に被害届を出していた。
理事長は20代の頃にマージャン店で松尾容疑者と知り合い50年来の付き合いで、ここ10年程は連絡を取ってなかったが、過去に松尾容疑者と共同で取り組んだ事業を巡って、突然、金を要求されたという。県警は、松尾容疑者の個人的な思惑による犯行とみて調べを進めている。
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医療法人理事長の首を絞め3000万円恐喝 道仁会元会長ら3人を逮捕