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「M3」最後の自然吸気ストレート6! 1220万円と新車当時と変わらない落札はバリューがあるのか?

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2023年11月4日、RMサザビーズがイギリス・ロンドンで開催したオークションにおいてBMW「M3CSL」が出品された。今回はいくらで落札されたのか、同車について振り返りながらお伝えしよう。

CSLこそE46M3本来の姿

1999年の8月に開催されたフランクフルトモーターショーで発表された、シリーズ3代目となるE46M3は、人によって、また時代によってさまざまな評価を受けてきた。

発表当時はダブルVANOS(Variable Nockenwellen Steurung 可変バルブコントロール)を装備した3.2L 6気筒、S54B32型エンジンも含めたパッケージの評価が高かった。市販がはじまり実車に乗れるようになると、扱いやすいが踏めばかなり速く、ボディ剛性も高いというキャラクターが、それまでのソリッドな速さを追求したM3のキャラクターと比べるとラグジュアリー性の強さとなって現れていたことから、Mモデルとはいってもグランドツーリングとしての味が強くなったという評価も見受けられた。

しかしその次のモデルとなるE92M3が登場したら、V8エンジンに切り替えられたということもあってか、E46M3の素性の良さが再評価されることとなる。中古車市場での相場も一時期は新車価格の半額以下、300万円台後半まで下がっていたが、徐々に上がりはじめていき、現在ではそこそこ程度がいいものを500万円以下で探すのは難しい。

そんなE46M3がデビューしてから2年後のフランクフルトモーターショーで、新たなM3のコンセプトカーが発表された。それがM3 CSLである。Coupe Sport Leichtbau、すなわちクーペ・スポーツ・ライトウエイトという頭文字からもわかるように、レギュラーモデルのM3をベースに遮音材やサイドエアバッグの撤去、電動調整式シートから主導調整式シートへの交換、カーボン製ルーフパネルの採用などによって110kgもの軽量化が実現されているのがこのモデルだ。

さらに走りの機能では、M5用フローティングタイプフロントブレーキローターの採用やリアキャリパーの変更といったブレーキシステムの強化や、専用品となるサスペンションやエアロパーツの装備、ステアリングギアレシオ変更などがおこなわれている。トランスミッションは専用プログラムが採用されたSMG IIのみを設定。より積極的に走りを楽しむことができるよう、トラクションコントロールシステムも改修を受け、姿勢制御の介入が緩やかかつ遅めとなっていることから、これがE46M3本来の姿だ、という評価をしている人も多い。

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