センスが光る希少なブルー純正色ボディと50年間ワンオーナー履歴など高額落札理由が多岐
2021年にクラシックカー保険の世界的リーダーであるアメリカのハガティ(Hagerty)傘下となって、コレクターカー業界を変革している企業が「ブロードアロー グループ」です。このブロードアロー オークションズが開催したオンラインオークションに、1971年式「ディーノ 246GT(タイプM)」が出品されました。驚くべきことに50年以上にわたり同一のコレクターに愛され、さらに希少なボディカラーとインテリアカラーの組み合わせの妙といい完璧なコンディションを保ち続けた極上車の価値と、現在のディーノの立ち位置を紐解いてみましょう。
業界を変革するオークション「ブロードアロー」は世界最大級のクラシックカー保険会社の傘下に
「ブロードアロー オークションズ」を運営する「ブロードアロー グループ」が、アメリカのミシガン州に設立されたのは2021年のことだ。CEOのケネス アンは、2016年から2021年まで「RMサザビーズ」のCEOを務めていた人物である。RMサザビーズといえば、コレクターカーのオークショネアとしてもっとも高い知名度と実績を持つことで知られている。アンは、同グループを設立した際に次のようなコメントを残している。
「ブロードアロー グループは、自動車コレクターにとって最高のアドバイザー、マーケットプレイス、そしてファイナンシアーとなるというビジョンを体現するものです。年間で推定250億ドル以上ものコレクターカーが取り引きされるなか、業界は複雑かつきわめて細分化されており、そのなかでは膨大な量の正しい情報と誤った情報が混在しています。私たちは、コレクターや愛好家のための卓越したマーケットプレイスとして、この業界を変革することを目指しています」
設立から約5年を経て、ブロードアロー グループはオークション業界のなかで特別なバリューを誇る会社へと成長した。というのも、2021年にクラシックカー保険の世界的リーダーであるアメリカのハガティ(Hagerty)傘下となったからだ。ハガティは単なる保険会社にとどまらず、車両価値の査定(Hagerty Price Guide)やクラシックカーの市場価値をデータベース化したり、メディア事業では自動車関連の雑誌発行やYouTubeチャンネルなどを展開して人気となっている。さらにイベント・コミュニティでは、クラシックカー愛好家のための会員制クラブ「Hagerty Drivers Club」を運営するなど実に多角的だ。
50年以上にわたり愛され続けた極上の「ディーノ 246GT」をオーダーしたオーナーのセンスが抜群!
前置きが長くなったが、今回「グローバル アイコン ヨーロッパ オンライン」と銘打って開催されたオークションのなかから、気になった1台を紹介しよう。1971年式の「ディーノ 246GT(タイプM)」である。
先日も同モデルを紹介したばかりだが、シャシーナンバー「1558」を持つこの個体は特別だ。ディーノといえば「ロッソ(赤)」や「ジャッロ(黄)」の印象が強いなかで、あえてこのシックな「ブルー セラ メタリック」のボディカラーと、「オレンジ レザー」のインテリアのコンビネーションが選ばれている点は非常に興味深い。新車当時にこのカラーを選んだファーストオーナーの洗練されたセンスが、50年後の現代においてコレクターの心を強く揺さぶる付加価値となっているのだ。
シャシーやエンジンなどのナンバーがマッチングしていることはもちろん確認済みだ。内外装の仕様も新車時と同等である。前オーナーはヨーロッパで有名なフェラーリコレクターであり、このディーノ 246GTはじつに50年以上にわたって彼のもとで安住の地を得ていた。
現在の走行距離は8万3894km。まさにミントコンディションと呼べる内外装やメカニカルコンポーネンツは、ベルギーのブリュッセルにある「ル オフィチーナ ブリュッセル」によるフルレストアの賜物である。
「DINO246GT」の過渡期モデル「タイプM」の魅力と約8360万円という落札額が意味するもの…
それにしても、なんと美しく完璧なコンディションを誇る個体なのだろうか。以前にも紹介したとおり、わずか1年ほどの間に507台のみが生産された「タイプM」は、前身の「タイプL」と後継車「タイプE」の両方のディテールを併せ持つ過渡期モデルである。たとえば、ワイパーの停止位置が中央寄りである点はタイプL由来の特徴だが、ホイールが5穴留めになっている点はタイプEへの移行を感じさせるマニアックな識別ポイントだ。装着されるホイールは標準がクロモドラ製、オプションでカンパニョーロ製が設定されていたが、出品車には前者が組み合わされている。
この1971年式ディーノ 246GTに対し、ブロードアロー オークションズは35万〜45万ユーロ(邦貨換算約6650万〜8550万円)のエスティメート(推定落札価格)を設定した。その素晴らしいコンディションは多くのコレクターを刺激したらしく、最終的には44万ユーロ(邦貨換算約8360万円)で落札されることになった。
はたして一連のディーノ 246GTシリーズは、これから市場でどのような評価を受けていくのだろうか。今回の結果は、それを予想するうえでひとつの重要な参考になりそうだ。
※為替レートは1ユーロ=190円(2026年4月3日時点)で換算
The post 50年間ワンオーナーの極上車! 内外装ともに希少色「ディーノ 246GT」の落札額を洞察する!! first appeared on AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ).
元の投稿: Auto Messe Web
50年間ワンオーナーの極上車! 内外装ともに希少色「ディーノ 246GT」の落札額を洞察する!!


