第919話“おでん城跡”にて、ワノ国の20年前の歴史について触れられた。
20数年前までワノ国を治めていた光月家の最期を語ったのは、黒炭家御用達の両替屋“居眠り狂死郎”
燃えるおでん城の前、息絶える寸前のおでん様の奥方はこう言ったという。
月は夜明けを知らぬ君
叶わばその一念は
二十年(はたとせ)を編む月夜に九つの影を落とし
まばゆき夜明けを知る君と成る
狂死郎はこれを「苦し紛れの呪文」だと一笑に付した。
この奥方様の辞世の句の一節
「二十年(はたとせ)を編む月夜に九つの影を落とし」
これをオロチ将軍はこう読み解いた。
「20年後の月夜に九人の侍が化けて出る」
この解釈が正しいかどうかは分からないが、奥方様の「呪文」は単なる苦し紛れではなく確固たる「予言」の様に感じる。