実はONE PIECEには、「眼帯のキャラクター」が登場していない。
これは尾田先生のポリシーらしい。
かつては「海賊=眼帯」というイメージがあったけど、「眼帯がなくても海賊は描けるんだぞ」という尾田先生の意思表示だ。
――とは言え、もちろん眼帯自体が嫌いというワケではない。
だから“物語の終盤”で一人だけ“眼帯の海賊”が登場すると明言している。
今回は、この「眼帯の海賊」について考えてみたい。
とあるコラムでの尾田先生の発言
ONE PIECE連載10周年を記念して作られた情報誌「ONE PIECE PARADISE!」、略して「ワンパラ」!!
コミックスに挟み込まれたものだが、そこに尾田先生のコラムが載っていた。
その中で語られた尾田先生が「海賊を書く上でのポリシー」をご紹介。
ONE PIECEには実は今まで、本編においてたった1人も眼帯の海賊が登場していないんです!!
…うん、どうでもいいでしょうが。
実はこれが僕のささやかな裏ポリシーです。
「何も!海賊がみんな眼帯してるわけじゃないんだぞ!!」
「別に!! 眼帯使わなくても海賊は描けるんだぞ!!」
こんな気持ちで、見た目なんでもないただの少年の海洋冒険は始まりました。
つまり、みんなの頭に固まった海賊のイメージがあるのなら、僕は、少年がそこへ行きつくプロセスを描いてやろうと思ったわけです。
とはいえ、別に僕が眼帯ギライというわけじゃないので、ONE PIECEという大きな物語の終盤、一度だけ、まさに〝眼帯の海賊〟が登場します。
はやくそいつを描きたくてウズウズしてます。
2007.7.6 Eiichiro Oda
物語の終盤に一度だけ登場する「眼帯の海賊」とは…誰だろう?
この発言の解釈
みんなの頭に固まった海賊のイメージがあるのなら、
僕は、少年がそこへ行きつくプロセスを描いてやろうと思ったわけです。
ここでこの発言についての個人的な解釈を簡単に説明してみる。
●みんなの頭に固まった海賊のイメージ=「眼帯の海賊」
●そこ=「海賊のイメージ」
●そこへ行き着くプロセスを描いてやろう=「新たな海賊象を生み出す物語(ONE PIECE)を描く」
つまり尾田先生は、これまでに実在した海賊や書物や映画によって作られた「みんなの頭に固まった海賊=眼帯のイメージ」を変える「新たなプロセス(=ONE PIECE)」を描いているのだ、と。
一部、「眼帯をつけた海賊へと行き着く“ルフィ”の物語」=「最終的に眼帯をするのはルフィ」と解釈してる方もいるけど、SBSで描かれたルフィは40歳・60歳になっても眼帯をしてないんだよね。
元の投稿: ワンピース.Log 考察/伏線/謎/予想/感想/まとめ
物語の終盤で一度だけ登場する「眼帯の海賊」とは誰?