極限の車高を目指す
2023年11月5日にアイメッセ山梨で足まわりに特化したイベント「FIXWELL」が開催され、日本全国からスタンス自慢の車両が集まった。今回は限界まで車高を下げたトヨタ新型「スープラ」を紹介しよう。
車高短に向いていた!?
早速オーナーの黒田さんにお話を伺ってみると、驚くことにこの車高にも関わらず、エアサスなどの車高調整装置を一切装着していない、いわゆるナマ足スタンスとなっているのだ。調整できないため、今回のイベントでのキモとなるフェンダーとタイヤの具合はよりセッティングが難しく、シビアになるはずなのだ。
以前はマツダ「ND型ロードスター」に乗っていたという黒田さんは、2022年5月にこのGR スープラに乗り換えたそうで、実は2022年もFIXWELLにエントリー。当然だが他にGR スープラは1台もいなかったそうだ。
「GR スープラはそもそもスポーツカーなので、低い車高で大きなタイヤをフェンダー内に収める設計となっているようで、意外とフェンダー内も広く、優秀なベースでした。しかもフロアは最初からフラットになっているので、車高を下げやすいんです。それに気づいたので、いち早くGR スープラでエントリーできました。まさに『やったもん勝ち』です(笑)」
20インチの極太ホイールをチョイス
GR スープラは、ノーマル状態でも前後スポイラーやサイドスカートが装着されているため、フロントにシルクブレイズのフロントリップを装着し、リアにはノーブランドのダックテールを装着している程度で基本的には大きくシルエットは崩していない。
そんなボディにROHANA RFX11という変則10本スポークデザインのホイールをチョイス。前後サイズはフロント20×10.5J+30、リア20×11J+35で、リアはこれにスペーサーを追加してオフセットを調整している。これによってホイールがフェンダー内に収まるギリギリのオフセットを実現しているのだ。
当然だが、スポーツカーであるGR スープラ用にこれほど低い車高が設定できる車高調は存在しないため、ワンオフで車高調を製作し、この車高を実現している。ちなみにタイヤとフェンダーのクリアランスは1cm弱。いかにギリギリのセットアップであるかが判るだろう。
前述の通り、現在の車高でもフェンダー内が広く、フラットフロア化されているGR スープラは、走行が可能だそうだが、唯一マフラーが擦りやすいそう。そこで今後は取り回しやフランジ部分の位置などを考慮してワンオフでマフラーを製作する予定だという。あくまで黒田さんはナマ足のまま車高を極めるプランであることは言うまでもないだろう。
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トヨタ新型「GR スープラ」には車高短に向いてた!? スポーツカーゆえにナマ足がセットしやすい正当な理由とは